黒田さんの恋愛記録

東京在住アラサーOLが過去の恋愛の記憶をもとに恋愛物語を書きます。

最初の恋愛12

早起きした朝。

田舎の朝は静かだ。今日は窓から山のきれいな緑がくっきりと見える。

落ち着いた気持ちで、携帯のボタンを押した。

 

「先生、ごめんね。私が自分の気持ちを言ったことで、先生をこんなにも困惑させて悩ませて。本当にごめんね。今思えば、私いつも先生に支えてもらってた。先生自身気づかなかったかもしれないけど。私にとって先生の存在はとても大切だった。それは好きな人だからってだけじゃなくて、私の人生において大切な人だからだよ。先生の優しさはいつも感じてたよ。なんでこんなにも優しいんだろうって思うくらい、優しかった。だからそれに甘えてた。このままじゃダメだよね。頼るだけじゃなくて先生の応援に応えるためにも、前に進まなきゃダメだよね。先生もそれを望んでるはずだし、自分もそうしたい。今はまだすぐに、そんな強さを持つことはできないけど、きっと大丈夫だよ。だって、私にはいつも応援してくれる先生がいるからね。本当に出会えてよかった。本当にありがとう。」

素直な私の今の気持ち。

一度、読み返してから、躊躇なく送信ボタンを押した。

先生のこと、まだ大好き。

でも、現実の時はもう、動き始めたんだ。

もう二度と会うことはないよね。

先生、さようなら。

そして、ありがとう。

こうして、この物語は終わった。

 

・・・終わったはずでした。